公式曰く「神楽戦略活劇」というジャンルで、アクションとタワーディフェンスが融合した和の世界観のゲーム。遊ぶと分かる、「その説明しかないな」という内容。
主人公は巫女の護人で、神から遣わされて村人達に力を与えつつ自身も刀を振るって敵と戦う、という設定。


主人公の”宗(そう)”。ヒューーーッかっこええ~~~~~~
この主人公の動きが本当に美しい。特に手の表情がたまらない。色気がすごい。
フォトモードでどこを切り取っても美しい。
上の画像、ムービーシーンとかじゃないんですよ…戦闘中に止めてもこれ。良い…
紗のような透けた生地がひらひらふわふわと動くのもとても綺麗。ゲームのグラフィックって進化したな…としみじみしてしまう
登場人物は巫女の”世代(よしろ)”を除いてみんなお面で顔が隠れているのが個人的ヒット。買った理由は6割これ。
とにかく全体の雰囲気が優雅で上品。流行のダークファンタジーな様相もあるが意外と血の表現は一切なく、敵である畏哭(いこく。いわゆる妖怪)のデザインも腕や足がいっぱいあったりしてキモいはキモいがエイリアン的な異質さがまた良い。

こちらはキモくてウザい”シバカキ”。動きも腹が立つしノーダメージを狙っている時のこいつの狙撃がくそほど腹が立つ。飛んでくるのが舌なのも腹が立つ。腹が立ちすぎてちょっと好きになってしまった。なんでや。
捕らわれた村人たちを救って様々な職業に就かせて配置を考え、巫女を守りながら戦ってステージを攻略していき、合間につよくてでかいボスと戦うといった流れ。
この戦略とアクションのバランスが実に良い。前線で自ら倒しまくるも良し、前線は村人に任せて零れた敵を掃除するも良し。
難易度はそう高い方ではないと思うが、楽に進める為の強化アイテムを集めるには「村人は戦わせず主人公だけでクリア」「巫女のノーダメージクリア」などのサブ目標を達成する必要がある。これを頑張ろうとするとなかなか難しいかもしれない。
リトライは何度もできる上、装備も変えられるので気は楽。

一例。後の先とはカウンターの事である。ガード中に敵の攻撃がヒットした瞬間に特定のボタンを押すと繰り出せる。これはまあまあ難しかった。
シナリオはあるがセリフというセリフが特になく、世代が挨拶してくれたり戦闘中に村人の意気込みが聞こえたりするのみ。主人公は掛け声すらない完全無言。それがまた良い…かっこいい……
イベントシーンも動きや表情だけで表現されているが、これもまた優雅で上品な雰囲気作りに一躍買っている。
コミカルな部分もあり、すこしクスっとできたりもする。大工さんは癒し。
最近のゲームにはもう標準装備と言っても過言ではない動物とのふれあいもある。

犬猫はもちろん、鹿や蛇や猪もいる。メインシナリオ中はかなりクールな印象の主人公も動物と触れ合う時は妙に人間くさい挙動をしておもしろい。
ヒロインである世代も和菓子を嗜んで「美味しい」とこぼしたり、ふわふわと手だけで踊りながら鼻歌を歌ったりと過酷な使命を担うには普通の少女らしい一面が見えて大変かわいい。
BGMも和風でありつつピアノが多めに使われており、拠点では優しく美しい音色が楽しめる。かと思えばボス戦で突然エレキギターをぎゃんぎゃん鳴らしてきたりと驚きもある。
同社の名実ともに神ゲーである大神とも「神」「穢れを祓う」と共通点があり、発売前からアマテラスやウシワカ風の衣装を配布したりとがっつり同社コラボをしてくれているのもうれしい所。先日ユーザー50万人記念で配られたアマテラスの魔像(装備品)は走ると軌跡に花が咲くというこれぞアマ公といった効果だった。戦闘には何の役にも立たない。かわいいから良し。
余談だが、大神はあの絵本のようなグラフィックだからこそ良いというのは大前提として、こういうグラフィックで駆け回るアマ公もかなり見たいな…と思った。ふわふわなびく毛とか見たいじゃん…
言いたい事はまだあるがとにかく是非遊んでみてほしい。PS4/5、steamでも販売されている。体験版もあるよ。
62時間ほど遊んでトロフィーをコンプリートした勢いでこれを打っているが、これが5000円以下という値段なのはすごいと思えるクオリティだった。サントラとアート集と有料DLCを心からお待ちしております。ふぃぎゃーも出してください。よろしくお願いします。
おしまい。
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